袱紗について
袱紗は、日本の伝統的なギフト用の布です。袱紗に描かれている情景は、贈る場面に合わせて選ばれています。贈る人の豊かさやセンスの良さが、デザインの美しさや質の高さに反映されています。袱紗が普及したのは、徳川時代(1615~1867年)のこと。当初は京都や江戸の大名や武家の間だけで行われていましたが、19世紀には商人の間にも広まりました。18世紀に入ると、袱紗の裏に「紋」が付けられるようになりました。袱紗は木箱やお盆の上に掛けられ、贈答品が置かれました。贈る相手が高官でない限り、贈った人は袱紗を元の家に返すことが期待されていました。現在では冠婚葬祭以外ではほとんど使われていません。